マイコンをはじめよう~水槽管理システム STEP4 Co2管理編~

IoT

Co2の管理

LEDはPWMもやりますよ~ということでボリュームもありそうなので、先にこっちを済ませておきます。

まず、うちで使っているCo2発生器はこれです。

これに付属している電磁弁をON/OFFすることでCo2が出たり止まったりします。

つまりすでに履修済みである以下のコードで完成

    digitalWrite(PIN, HIGH);
    digitalWrite(PIN, LOW);

…とはなりません。

この電磁弁の規格が12V,0.8Wと書いてあります。

つまり12Vかけないといけないのです。

対してM5StampS3は5V入力なので12Vを出せないのです。

そこで登場するのが昇圧器です。

昇圧器

こういう場合は一般にDCDCコンバータを使うことが多いです。

DCDCコンバータ自体は降圧によく使われるのですが、昇圧もできます。

で、これがICやコイルやらコンデンサやら色々組み合わせて作らないといけないのですが、今回はモジュールを使って手っ取り早く済ませてしまいます。

私が買ったのはこちら。説明が少なく不安になりますが、まぁ何とかなるでしょう。

この製品はAとBの2ポイントはオープンにするかショートさせるかで電圧を切り替えられるというものです。

購入した時点では最初から12V設定になっているのでこのままINに5Vを入れてOUTから12Vを取り出すことができます。

しかし12Vを作ったところで、どうやってこれを使うのか。

M5StampS3は3.3Vなのは変わりません。

余談。元圧12Vでもいいのでは?

ちなみに、今回この管理システムを作るにあたって元の電源を12Vにしようかとも考えました。

しかしLEDを5V系統にしてしまっているため5V系が6Wを超すのに対し、12Vはこの電磁弁の0.8Wしか使いません。

12Vから降圧するにしても5Vでそれだけ負荷がかかると5Vレギュレータもそれなりのものを用意しないといけませんので、電源は5Vで持ってきてピンポイントで12Vを作るほうがいいかと思って元圧を5Vにしました。

何より最近USB電源の性能がよくて小型で高出力なのが使いやすいです。

初めから12V系で構成するとパワー系を12Vでまとめられるのでより強いLEDとかを選択できるかもしれません。

トランジスタ

ここで登場するのがトランジスタです。

一時期話題になっていた産業の米と言われる半導体、その代表格の電流増幅器です。

どうでもいい話 <電流増幅器という名の呪い>

当時、私は中学生でした。
授業の工作でトランジスタが出現して「電流増幅器だよ」と教わりました。
なんかすごそうだ、くらいの認識で内容は理解していません。
電流を増幅…よくわからないけどエネルギーが増えるという魔法の装置だと思ったのです。

しかし実態は、ベース電流の何倍かの電流がコレクタ電流に流すという制御装置です。つまり
に電源があるだけで、どこからともなくエネルギーが増えているというわけではありません。

その誤解のまま成長し、はっきり理解したのは社会人になったころです。
それまでその誤解のせいで半導体の授業を聞いても自分の認識と一致せず、全然理解できなかった。

そういう呪いを受けました。


まぁ、最初のほうでしっかり理解しとけというだけの話ではあるのですが。

まずはトランジスタとはなんぞや、からです。

こういうやつですね。この3本の足に役割があります。

  • ベース (B)
  • エミッタ (E)
  • コレクタ (C)

これを回路にしてみると↓のような感じになります。

緑の部分がトランジスタ、○と△が電源、3本線のやつがGNDです。

動作としてはまずは△からB→E方向に電流を流します(青線)。これがベース電流というヤツです。

そして、そのベース電流に応じてC→E方向のコレクタ電流(赤線)というものが流れます。

イメージとしてはこんな感じだとわかりやすいのではないでしょうか?

  • ベース電流 : コレクタ電流を制御する電流
  • コレクタ電流 : 使いたい電流

で、ここでは何がポイントかというと、コレクタの電圧とベースの電圧を揃える必要はありません。

コレクタの電圧に12V、ベースの電圧にマイコンの3.3Vを入れたって動くわけです。

つまり、スイッチとして使えるのです。

これによってマイコンは12VのCO2用の電磁弁をON/OFFできるのです。

回路

それではこれをどう使えばいいか回路図にしてみます。

緑で囲ったのは抵抗が内蔵されているトランジスタで通称デジトラと呼ばれるスイッチ動作に適したトランジスタです。外付け抵抗を付けなくていいので便利です。

この回路ではUSBの5VからDCDCで12Vを作り、それをCO2の電磁弁に供給します。

CO2の電磁弁のGND側をON/OFFして電流を流したり止めたりすることで弁を開け閉めします。

そのトランジスタのベースをM5StampS3からパタパタやればいいのです。

あとは詳細は省きますが、水色の部分はフリーホイールダイオードと呼ばれるもので、電磁弁の詳細が分からない場合は念のためつけておいた方が無難です。

動作確認

現状プランを記述しているのみなので、完成したら書こうと思います。

ここまで読んで頂きありがとうございます。次回からはLED編です!

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